人の死を乗り越えるために、できることを知りたい話
近しい人の死は、それが自死であれ、病死であれ変わらず遺された人の心に深い傷を残すもののようだ。
最近ハートネットTVをよく観てる。NHKの福祉の番組で、月〜木の夜8時。精神疾患や生きづらさを抱えた当事者が何に苦しんでいるか、どう乗り越えてゆくかを語ってくれるのが魅力です。
昨日の夜8時からのNHKハートネットTVは、妻を病気で亡くした人のうつ病闘病記だった。奥さんは亡くなった当時65歳だったか。早い別れではあるが、死を意識しないこともないんじゃないか。それに病死ならそこまで悔やみすぎることもないんじゃないか...そう思った。余命宣告から3週間だったか、それなりの時間も用意されていたのに。どうしてうつ病になるまでに追い詰められてしまったんだろう。
彼は妻との死別後、自責の念と後悔、それからある種の強迫観念に駆られてついにはうつ病になった。食欲がなくやせ細り、自殺しようと屋上に立って跳ぶも同じ場所に着地してしまった。そんなエピソードもある、正真正銘のうつだった。
こうしてこの奥さんのようにまっとうに人生を終えても、遺された人は大きなショックを受ける。
...どうしたら、誰の心も傷つけずに逝けるのだろう。
全く傷つけないことは叶わないにしても、数ヶ月あればもとの生活に戻れるような、そんなサポートはできないんだろうか。逝く本人も、遺族の周囲の人も。
そんなことを考えていた。
周囲の人と距離をおいて孤立したらいい?
充分にコミュニケーションをとって後悔のないくらい周りに尽力させてあげたらいい?
どんな言葉を遺したらいい...?
おっと、なぜか自分が死ぬ設定になってしまった。
答えは出ないけれど、私も大切な人を亡くしたひとりとして、されてよかったと思うことを挙げてみる。
まず、亡くなった本人との関係から。
・コミュニケーションが密に取れていた。相手の思いがだいたいわかる。
・どうしようもない状況だった。どうあがいても助けられない、やり尽くしていて打つ手がないことが当時の私にも理解されていた。
・このまま生きていてもきっと苦しい。相手の死への納得感のようなものがあった。
・感謝の言葉をもらえたこと。返せる機会が葬儀になってしまったのは後悔してる。
・亡くなる直前に話せたこと。
周囲のサポートの面だと...
・話を聞いてもらえた。これは親身に聞いてもらえたら誰であってもいいやつ。
・悲しみを共有できる人がいた。共通の知人や親戚の方々と話せた。(相手自身のことは話せても私と相手との関係を知っている人がほぼいないのでそこは孤独だった)
・近しい人を亡くした方の話が聞けた。主にTwitterだった。
・死を実感する機会がもてた。葬儀や遺品の整理など。
・精神科通院していたこと。
思いつくのはこんなところかな。
喪失体験へのケアはグリーフケアと名前がついていて、きっと対応の指針もあるはず。
自分の体験とも照らし合わせながら勉強してみようかなと思うのでした。
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